つわりを知る!!
つわりって?
妊娠といえば…セットでやってくるであろう「つわり」。
多くの妊婦さんが経験されていると思いますし、これから妊娠を希望している方にとっても不安の一つになっているのではないでしょうか?
実際、つわりがひどくて職場などで、心苦しい思いをされた妊婦さんだって多いハズです。
なかなか妊娠してみないとわからない「つわり」についてできる限り簡単にお話させていただきます。
つわり5大症状
①吐きつわり
・嘔吐や吐き気が治らない
・妊婦さんの5〜8割の方が経験あり
・程度は様々でひどい場合は入院することもある
②食べつわり
・空腹や満腹時に吐き気が起こる
(空腹になるとムカムカ…そこで食べすぎると更にムカムカ…)
・空腹感のため寝起きは吐き気が強くなる
・特定のものばかりをたくさん食べてしまう
・食欲がまったくわかないこともある
③眠りつわり
・1日中眠たい
・日中は強い倦怠感に襲われ、頭がボーっとする
・周りから理解されにくい
(胃腸症状より程度が軽いと思われがち…)
④においつわり
・においに対して敏感になる
・においが原因で吐き気が起こる
・どのにおいで吐き気が起こるかは人それぞれ
(体臭、食べ物のにおい、石鹸や洗剤の香りなど)
⑤よだれつわり
・唾液が常に口の中でいっぱいになる
・自分の唾液を不快に感じる(この不快感から吐き気が起こることがある)
・寝ているときもよだれが垂れる
これらは単独で見られることもありますが、合併して出てくることもあります。
症状の強さも人それぞれになります。
その他にも
・気持ちが不安定になる
・嗜好の変化
・頭痛
・肩こり
・便秘や下痢 などが起こることもあります。
つわりはいつ始まるのか?
早い方は生理予定日から2週間後あたりの「妊娠4〜6週頃」から始まります。
ピークは「妊娠7〜12週頃」で、その後は少しずつ軽くなります。
が、しかし!!!
全体の2、3割の方は「妊娠20週頃」までつわり症状が続くようです。
さらに人によっては出産までつわり症状を感じる方もおられますので、妊娠後期になればつわり症状がなくなる…とはいえません。
つわりの原因
①ホルモンバランスの変化
妊娠すると増加するhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンは、妊娠中に絨毛という組織から分泌され、妊娠継続のために欠かせないものですが、過剰に分泌すると、つわり症状が出現するといわれています。
このhCGは妊娠と共に増加し妊娠10〜12週でピークとなり、つわりの時期と重なります。
②精神的ストレス
母体の精神状態もつわりに関与するともいわれています。
社会的・心理的にストレスを受けている場合や、妊娠に対する不安や心配、夫婦関係がうまくいっていない…などで症状が悪化してしまうケースもあります。
*ちなみに、つわりは初めて妊娠した方(初産婦)に多く、出産経験のある方(経産婦)には比較的少ないとされているが、重症化しやすいといわれています。
③元々の体質
・虚弱体質
・胃腸が弱い
・冷え性
・ストレスを受けやすい など
流産との関係
「つわりが突然治まったら流産…?!」ということ一概には言えません。
妊娠初期のケースとしては
・突然つわりがなくなったと思ったら…流産していた
・つわりが続いているのに…流産していた
ということもあれば
・全くつわりを感じなかった
・突然つわりが治まったと思ったら数日後また症状が出てきた
など症状は様々で、つわりだけで流産が判断できるかというとそうではありません。
もし、腹痛や出血などいつもと違う症状が出てきたらなるべく早く病院の先生に相談するようにしてください。
つわりの検査
基本的には「通常の妊娠検査」と同じです。
つわりの程度を診る場合には『ケトン体検査』というものが実施されることがあります。
つわりが重症化し食べ物や飲み物の摂取が難しくなり脱水を起こしている場合には入院が必要になることもあります。
さらに、非妊娠時の5%以上の体重減少や尿検査において尿中ケトン体が陽性になった場合は『妊娠悪阻』と診断され、この状態が重症化していくと、母体を守るために人工妊娠中絶を選択しなくてならないケースもあります。
*ケトン体
ヒトの身体は普段、糖からエネルギーを作りますが、糖が取り込まれないときには脂肪や筋肉を分解してエネルギーにします。
ケトン体とは脂肪などを分解した時に作られる物質であり、これが尿にみられるということは「糖や糖代謝に必要なものが摂取されていない」ということがわかります。
少しはつわりについてご理解いただけたでしょうか?
経験したものにしかわからないからこそ、たくさんの方がつわりについてもっと興味を持ち、理解を深めてくれる日が来ることを祈っています。
♡
つわり様
あなたはどうしてやってくるの…
あなたはどこからやってくるの…
負けないように!
ただそれだけに四苦八苦。
pico助